いまどきの常識
いまどきの常識
いまどきの「常識」
香山 リカ
岩波書店 刊
発売日 2005-09
いささかすっきりしない 2005-11-09
はっきりした物言いではないが、おそらく近年の日本の「右傾化」を憂いており、それらの風潮に「警鐘を鳴らしている」らしいことはうかがえる。
具体的には、自衛隊や憲法第九条、イラクの日本人人質問題などである。これらの問題について、どうも全体主義的、ファシズム的な考えが浸透していて、危険な兆候がみられる、急ぎすぎた結論を出そうとする雰囲気がある、これでいいのだろうか、ということが言いたいらしい。
具体的な論述を読むと、これらの問題への問題意識はなるほどそれなりに根拠があることがわかるが、具体的にそれでは我々がどうすればよいのかというとどうもはっきりした答えは出てこない。
もちろん民主主義的な手続きが大事なのは同意であり、いつの世も世の中に批判的な目が必要なわけで、その点では一定の評価はできるが、具体的な対案が出されないのでは十分な議論は進まないであろう。
あまりにも単純化されたマスメディアの議論への警鐘という意味では参考になる 2005-10-30
自民党が圧勝したいまならではのタイムリーな警鐘として受け止めた。
メディアの議論も、多様性を欠き、白か黒かの論調が多い。また、ワイドショー的な面白さを主眼に置くため、議論を極端に単純化する傾向も多いのではないだろうか。
そのような状況への警鐘という意味においては、本書は価値を認める。
小題のつけかたでソソる 2005-10-16
最も力のある文章は「まえがき」だった。今、変な感じでムードに流されていく日本に対して、一言言いたい、と。
「自分の周りはバカばかり」「男女平等が国を滅ぼす」
「国を愛さなければ国民にあらず」と、読んでみたくなるタイトルをうまく配列した。ありもしない自分探しに明け暮れるニートの分析などは、なるほどと思うところだ。
ただ、反問や皮肉で終わる文末が多い。これってどうなの?それでいいの?で終わっている。主張すべき自説がなく、あれこれ揚げ足を取っている感じ。途中であまり関係ない方向に話が行ったりもしている。批判覚悟で、「自衛隊は解散しろ」と言えばいいじゃない。北朝鮮が攻めてきたら、甘んじて殺されましょう、といえばいいじゃない。覚悟が中途半端。
さらに詳しい情報はコチラ≫
